本書について
本書はロジカルシンキングができる人になるための本です。
「ロジカル・シンキングができる人」→「陥りがちな思考の罠」や「意識するだけで成果が変わるポイント」を理解し思考できる人
ロジカルシンキングは、コンサルなどでは1年目から勉強すると聞きますが、メーカーなどの企業では3年目や4年目に練習したという話もよく聞きます。早めにロジカルシンキングをできる人になって他の人と差をつけることができそうですね。
本書の章は5つあり、下記のようになっています。
演習問題もあり非常に勉強になりました。
CHAPTER 1【土台】:まず「根拠」から考える
CHAPTER 2【起点】:「何が起こっているか」正しく認識する
CHAPTER 3【活用】:「数字」に仕事をさせる
CHAPTER 4【相手】:上手く「伝え」、上手く「聞く」
CHAPTER 5【今後】:コンピュータを味方にする
自分の思考を客観視する
重要な頭の使い方:「自分の思考を客観視すること」
自分の思考を客観視する(=メタ認知)メリット
・議論の背景の理解
・議論しないといけないことを考えやすくなる
・ロジカルシンキングを身につける近道になる
根拠から考える
自分の言いたいこと(主張)がある場合、根拠をつける必要がある
→ 根拠があることで説得力が増す
根拠を用意する時のポイント
・客観的な事実:✖︎私がいきたい、○多数決で多かった
・具体的な情報(定量か):✖︎多数決で多かった、多数決で9:1だった
客観的な事実とは、自分が〇〇したいという「主観的な」主張ではなく、みんながいきたいと言っているのような「客観的な」事実のことです。
また、具体的な情報は定量化(数値として示す)ことで、ただ多数決で多かったというより、多数決で9:1だったという方が分かりやすいということです。
例:懇談会のご飯を何にするか決める時
✖︎ (主観)懇談会は焼肉にしよう → 理由:みんな好きそうだから
○(客観)懇談会は焼肉にしよう → 理由:みんなが焼肉が好きと言っていた
上記の主張の場合、○の理由が客観性のある事実を語っているので説得力があります。
さらに説得力を高めたい場合は、より具体化していくことが大切だそうです。
何が起こっているか正しく認識する
現状分析を行い、何が起こっているのかを適切に理解する
本書では、表やグラフを上手く活用し何が問題なのかを抑えることを紹介していました(グラフや表で表しているのでとても理解しやすかったです。)。情報を様々な切り口で分解して傾向を探す。具体化と抽象化を往復して切り口を増やしていくことが重要だと書いてありました。
「数字」に仕事をさせる
ロジカルに考えることができる人は数字を上手く扱う
この章では、数字を使うことで相手への説得力は大きく変わるということが書かれていました。数字をグラフなどを使って上手く使えるようになることで、自分自身もロジカルに考えられるようになり、相手への説得力を上げることができるようになります。
学びになったところ
- グラフ化してデータを視覚的に把握すること
- 平均値や中央値(特殊なデータの影響を受けにくい)を使う
- 平均と標準偏差で、データの評価が可能になる
上手く「伝え」、上手く「聞く」
この章では、ロジカルシンキングというよりコミュニケーションに焦点を当てて解説しています。確かに、ロジカルに考える力がついても説明する力やコミュニケーションを取る力がなければ、伝わるものも伝わらないなと気づきになる章でした。
学びになったところ
- 自分の言いたいことを明確にする
- 自分の言いたいことを理解する
- 相手の聞きたいことに答える努力
- 視覚化できることが強み。積極的にグラフを使う。
最後に
本書は、ロジカルシンキングについてとても分かりやすく書いてある本でした。入社1年目の方でも読みやすいように専門用語はほとんど使っていないため、ロジカルシンキング初心者に向けてとても良い本となっています。逆にロジカルシンキングについて学んでいる人には物足らないかもしれませんね。
また、演習問題もあるのでロジカルシンキングの練習もできます。ロジカルシンキングの本は演習問題がないと使い方を間違ってしまうことがあるので、このような演習問題がある本から読んでみるのがおすすめです。
興味を持った方は是非読んでみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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